ep.28
晴秀
え!?昔の時代にタイムスリップ!?
若
ああ。もしかしたら、この街は不思議なことが起きやすいのかもな
晴秀
え……それって夢とかじゃないんですか?
若
夢じゃない。現にお前も夢じゃないことで悩んでいるだろ
晴秀
それは、そうですけど…
若
ある意味、俺は置いていった側だからなー…。元の時代に戻っただけだけど
晴秀
………
若
立場的には遊馬と同じかもしれない。別の場所からやってきて、同じ時間を過ごして、元の場所に戻るって感じでは。まあ、アイツらなら「置いてかれた」って思ってないと思うけど
晴秀
もし、明永先生は…その置いていった人達…というか…別の場所にいる友人に、「ずっとここにいてほしい」って言われたら……どうしていましたか?
若
それでも元の世界に戻ってた
若
その言葉、遊馬に言ったのか?
晴秀
いや、言ってないです。というか、そんなくだらないこと考えてすらないです
若
へえ、そう。まあやめとけよ。相手の優しさに漬け込むような言葉は。願望に見せかけた呪いみたいなもんだろ
晴秀
………
若
…晴秀は遊馬に帰ってほしくないんだな
晴秀
まあ、10年一緒にいる友人を失うってことですからね…。急に、『一緒に過ごした時間は偽りでした』『元の姿に戻ります。遊馬とはもう会えません』みたいなこと言われたら……まあ…
若
待て。偽りの時間ってなんだ?